このページでは『本物のリーダーシップは引っ張らない』という本をご紹介します。
本物のリーダーシップとは?
本物のリーダーシップとは権力で引っ張ることではない。
「〇〇さんだから話が聞きたい」
「〇〇さんの言うことだから、話が聞きたい」
という状態を作り出すのが本物のリーダーシップであるとのこと。
そして、これは部下に対してだけではなく、お客様や家族などの場面でも同じ。
では、そういう状態を作り出すにはどうするか?
母性のリーダーシップと父性のリーダーシップ
リーダーシップには「母性のリーダーシップ」と「父性のリーダーシップ」があり、前述のような状態を作り出すには「母性のリーダーシップ」が必要になる。
父性のリーダーシップ
- ・ビジョン
- ・戦略
- ・変革
- ・業績
- ・秩序
- ・規律
など共有したり、要求したり、追求したり、実行管理する行動を指す。
土台は母性のリーダーシップ
父性のリーダーシップだけでは、言われる側は疲れてしまう。
そもそも信頼もない人のビジョンや戦略に興味を持てないし、言うことも聞きたくはない。
母性のリーダーシップが土台にあってこそ、人は父性のリーダーシップに目を向けてくれる。
リーダーに必要なのは「俺についてこい」「俺の言うことをきけ」ではない。
「あなたの話が聞きたい」「信頼しているあなたに力を借りたい」のように身近な人に対して寄り添うことことなのだろう。
任せると丸投げは違う
この書籍の中で最も心をとらえた内容であり、上司や同僚との関係の中のストレスのほとんどがこれに関係すると言っても過言ではないはず。
「任せる」と「丸投げ」の主な違いは以下。
任せる
- ・ゴールが明確
- ・仕事の目的や理由の説明がある
- ・部下への期待の言葉がある
- ・部下の成長機会として考えてくれた仕事
- ・進捗の確認がある
- ・フィードバックがある
- ・上司自らも考えは持っている
- ・最終責任は上司がとる覚悟
丸投げ
- ・ゴールが曖昧
- ・仕事の目的や理由が不明瞭
- ・やってくれるなら誰でもいい
- ・その後、関心なし
- ・フィードバックがない
- ・上司はノープラン
- ・成功は上司のもの、失敗は部下のせい
私自身、仕事の中で丸投げされることが多々あり、社内に改善を訴えてきました。
しかし、人は簡単に他人は変えられないし変わらない。
特に他人から言われて自分を内省できる人がそうそういない。
変えられるのは自分だけ。
せめて自分だけでもこのリーダーシップを実践しようと思いできる限り行動しました。
もしこのブログを読んでいるあなたの立場が上司にあたり「丸投げ」のリストに心あたりがあるのなら、丸投げした方は(その周囲の方含めて)、あなたに対して信頼を抱いていない。
周囲の方達は、あなたの考え方の成否は問わず、あなたの言葉に耳を傾けたくはないし、あなたと一緒に時間を過ごしたくはない。
そのような環境を変えたいのであれば、今すぐに行動、言葉を見直してほしい。
人間関係の基本、人間の感じる力
「私のことを否定的に見ているな」などというテレパシーのような感覚が人間には備わっている。
だからこそ、任されているのか、丸投げされているかなんてことも簡単に分かってしまう。
反対に「自分のことに興味を持ってくれている」「私のことが好きなんだ」と感じることもできる。
人は、自分のことに興味や好意を持ってくれてると感じる相手に対して嫌いにならない。
だからこそ、相手への好意と信頼を伝えること。嘘ではない真実の言葉で、誠実に人に接していくこと。
職場だけでなく恋人や家族でも意識し実践していこうと思う。
リーダーの役割
リーダーシップは、自分が主役になるのではなく、みんなを主役にすること。合格点を取れるように導いてあげること。
「自分が褒められることはどうでもいい」という心理にまでは辿り着くのは難しい。誰にでも承認欲求はあるし、すぐには変われない。
でもできる限り、スタッフみんなに主役になってもらい、お客様や相手に褒めてもらえるように導いていきたいと思う。
なんだか、漫画『ハイキュー』の登場人物である稲荷崎高校の主将である北さんのことを思い出しました。
「誰かが見とるよ」
そうであってほしいと願う。
ぜひ、自分や他人を見直すきっかけに『本物のリーダーシップは引っ張らない』を読んでみてください。